個別塾で50人の受験勉強を見て編み出した効率のいい勉強法まとめ

2019年5月29日

本当に効率的な勉強法とは?

塾で生徒に必ず伝えることをまとめたら、結構な量になってしまいました。じっくり読んでくれると受験生や資格試験を受ける人なんかには役にたつかもしれません。

基本的に塾のターゲットは勉強が苦手なタイプが多く、日東駒専〜GMARCHを第一志望で目指す生徒が多いです。

よって、以下に書くことはこのような層の生徒を多くみてくる中で出来てきたものです。が、もともと勉強が得意で早慶や旧帝、東大を目指すような人でも以下のことを全て行なっている人は少ないです。むしろ適当にやっても成績が上がってしまうが故に、いい勉強法が身に付かず自分のポテンシャルを活かしきれていない人も多いのではないでしょうか。

個別塾であるということで生徒の勉強をかなり密に見ることになります。知らぬ間に5年目を迎えかなりの生徒を見てきましたが、その中で効率的と思われる勉強法が見えてきたので共有します。独りよがりな勉強法ではなくある程度の一般性がある勉強法だと思うので、読んで見てください。

勉強のクオリティを上げる(ストイックになる)

1個目は勉強法というよりも意識の持ち方のような話になるのですが、根本的でかなり大事な話なので書きました。
多くの生徒は初めのうち、勉強のクオリティがとんでもなく低いです。これは勉強が苦手な生徒はもちろんなのですが、地頭がいいタイプの生徒にも意外といたりします。地頭がいいタイプは今まで適当にやってきてなんとかなってきた経験があるせいか、指摘しても勉強のクオリティがなかなか上がりません。大学受験を地頭だけで乗り切るには本当に一握りの天才でなければ厳しいし、仮に天才だったとしても、勉強法を改めればワンランク上に効率よくたどり着くことができます。

勉強のクオリティとは

じゃあそのクオリティの高さって何かというと、ちょっと言葉で表すのが難しいので例を挙げて説明します。

あなたが1週間与えられて、数学の問題を50問勉強してきたとします。その後、確認テストとしてその問題を全部この場で解いてもらう。そうすると、多くの生徒は40問ぐらいしか解けない。10問は間違えるんです。

これってとんでもないことで、直近1週間で勉強したことなんだから100%とけて当たり前っていう意識でいないといけないんです。今80%だったら、本番までの数ヶ月の間にほとんど忘れてしまうんですよ。

1週間与えられてほぼ100%定着させてくるっていうのが、勉強のクオリティの高さです。

勉強のクオリティを高めるには

じゃあ勉強のクオリティを高めるにはどうすればいいか。まずは勉強したところは100%できて当たり前っていう意識を持って欲しいんですが、それだけではなかなか改善していきません。そこで僕が生徒に伝えるのは以下のようなことです。

(特に初めのうちは)100%のクオリティでこなせる範囲だけに絞ること=量を減らすこと

です。

本当にほぼ全員の生徒がこうなんですが、宿題を100出したとすると、生徒は100こなしてくるんです。でも中身を聞いて見たり、確認テストを解かせると80%であったり、ひどいと半分もできていなかったりする。

そうじゃなくて、仮に100の量をこなすのが難しいのであれば、最初のうちは50に絞ってもいい。その範囲だけを100%にするのが第一なんですよ。そうしないと(特に勉強が苦手な生徒は)積み重なっていかない。

量こなすのが大事なのでは?

こういうと、多分「量こなしたほうがいい、量は質に転化する」っていう人もいると思うんですよ。これは僕も実は結構賛成ではあるんですよね。実際量こなすことは大事だし量が質に転化する側面は間違いなくあるので。

塾で勉強が苦手な生徒たちを多く見てきて、僕も最初のうちは量を優先させてたんですよ。ただ、そういう生徒たちはなかなか成績が伸びなかったんです。そこで気付いたのが、量をこなすのは大事だが、それはある程度の質の高さが担保されている条件の下で成り立つってことです。

勉強が苦手な生徒は、極端なことを言えば参考書の文章を眺めただけになっていたりする。そういう状態ではいくら量をこなしても意味がないんですよね。そういう意味で、まずは「クオリティの高い勉強とは何か」っていうのを身に染み込ませて、それから量をこなす段階に移っていく必要があるんです。そのためにはどんな勉強法をすればいいのかっていうのも以下に書いていきます。

今日勉強した範囲を、明日も明後日も明々後日も勉強すること

で、クオリティを高く勉強することは死ぬほど大事なんですけど、それだけを伝えてもなかなか生徒はできるようになってくれません。そこで具体的にどう勉強すればいいか、っていうのを伝えていくんですが、まずはこれです。

今日勉強した範囲を明日も明後日も明々後日も勉強する。ほとんどの生徒は、今日単語の1-100を勉強したとしたら、翌日には101-200を勉強してしまいます。そうじゃなくて、翌日には1-150を勉強するんです。明後日には1-200を勉強する。そうしないと本当に驚くほど積み重ならない。なので、ものすごく地味ですが本当に大事なことです。

勉強進まないのではないか?

多分、そんなことしたら大変すぎて勉強が進まないのではないか、って思う人もいると思います。でも実際にはそんなことはありません。一度試して見るとわかると思うんですが、何日かこの勉強を実践すると「めっちゃ勉強定着してる」ってことがかなり実感できます。

最初に勉強したことが一瞬で全部思い出せる

ようになるんです。

この感覚がかなり快感なのとともに、ちゃんと定着させるっていうのはこういう感覚なんだなっていうのがだいぶ実感できると思います。しかも、この段階になれば復習に時間はかかりません。

このぐらいの定着度で勉強を進めると他にもいいことがあります。例えば数学の参考書を進めているとすると、1章で勉強したことを元にして2章、3章と進んでいくんですよ。つまり積み重なっていくってことです。

そうすると、もし1章のクオリティが中途半端になっていると2章、3章の内容の理解度が確実に低くなってしまいます。

逆に、1章が100%完璧にできていると、2章で言っているこの内容は1章のここと繋がるのか!っていう風に理解度が飛躍的に高まるんです。

そういう意味でも、1日目に勉強したことは翌日も次の日も勉強し直すことがかなり有効になってきます。

「思い出す」勉強法

これも同様に勉強のクオリティを上げるということにつながってくるのですが、参考書から目を離して思い出すっていう習慣をつけるのがかなり重要です。

これは単語の暗記にせよ説明系の参考書にせよ共通して使えるテクニックです。

具体的にどうするかというと 、例えば単語の場合、5個インプットしたと思ったら、一旦単語帳から目を離す。で、どんな単語があったか、その日本語訳は何かっていうのを、何もないところから思い出す

または数学の問題で条件付き確率の問題を勉強した場合、そのページ(あるいは章など一区切りの範囲)に乗っていたポイントや解き方を何も見ずに思い出す。

これがもう本当に効きます。人間ってただ読んでるだけだと全然頭に入ってないんですよ。思い出してみる段階で初めて定着する。また、思い出してみると、意外と覚えられてないことに気づく。

この「思い出す」勉強法って実践してる人本当に少ないと思うんですけど、かなり勉強の質が変わってくるので全人類に勧めたいです。

実はこの勉強法の効率の良さを裏付ける研究もあったりします↓

繰り返し読むよりも長期記憶を強化する勉強法【科学・研究論文】

ちゃんとまとめたので興味ある人は読んで見てください。

授業する

これは3の「思い出す」っていうのと少し被るんですが、授業してみるっていうのはかなり効果的な勉強方法です。

たとえば日本史で縄文時代を勉強したとするじゃないですか。教科書か何かで一通りさらったら、その章の全貌を授業してみる。実際に目の前に高校生が座っていると思ってやってみるのがポイントです。

この勉強法のメリットは、

・自然と「思い出す」勉強法になるので定着する

・理解が浅いところに気づく

・流れがつかめる

と行ったところですかね。

これなかなかハードルが高いのか実践してくる生徒は少ないんですが、本気で勉強するなら授業してみるべきだし、授業できないとしたらその分野を完璧に理解したとは言えません。自信がある人はやって見てください。

言語化する

これは理系科目に特に当てはまる勉強法です(文系科目はよくわからないのですが応用はできると思います)。

数学を例にとって説明すると、試験本番に何をしないといけないかっていうと、

・問題文を見て

・出題者が何のテーマを聞いているか(方べきの定理?相加相乗平均?因数定理?)を読み取り

・そのテーマの解法を実践する

ってことなんです。

そこで、普段の勉強で身につけないといけないのは何かっていうと、

・問題のテーマが何か気づく力

・そのテーマの解法

なんですよね。

てことで、それを身につける勉強をしないといけない。それに役立つのが「言語化」です。

たとえば、ある問題集で「二次関数の解の範囲」というテーマの問題が出てきたとします。ただ解説を読んで、なるほど、こう解くのか、と理解して終わるだけでは不十分なんです。

そうではなくて以下のように言語化しましょう(よくわからない人もいると思いますが、なんとなく伝われば大丈夫です)。

「二次関数の問題で解の範囲が指定されている時に、ある定数の範囲を求めよという問題なら、二次関数の解の範囲のテーマだ」→問題のテーマに気づく力

「このテーマの問題は、①判別式D、②軸の範囲、③境目のf(x)の値を順に絞っていけば解ける」→そのテーマの解法

と行った感じ。これを何も見ずに言えるようになれば、次に類題が出されても解けますよね。この状態に持っていくのが凄く大事。このレベルになれば日東駒専やMARCHであれば数学で足を引っ張ることはあまり無くなります。

常に総復習する

これも超大事です。受験勉強は忘却との戦いといっても過言ではありません。正しい勉強をやればやるほど、復習の分量が増えていきます。

1週間前にやったこと、1ヶ月前にやったことを今聞かれたらどのぐらい答えられますか?

ほとんどの生徒はほとんど答えられません。このあたりにストイックに目を向けて、常に復習している人間になれば成績は徐々に上がっていきます。

長期記憶のメカニズムを考えると、一度覚えた情報は「海馬」と呼ばれる脳部位に保存されます。それ以降、何度か同様の情報をインプットなどすると、海馬から大脳皮質という別の脳領域に情報は移動し、長期記憶が形成されます。

ただし、海馬に保存された情報は、その後触れられることがなければ1ヶ月もすると綺麗さっぱり消えてしまいます。そのため、海馬にある情報が消える前に復習する必要があるんですね。

それで僕は、一度やった勉強は3週間以内には必ず復習するように伝えています。

自律すること

そして、自律できているかどうかというのが最後に大事になってきます。自分で常に考えているかということです。

いくら優れた先生であっても、生徒につきっきりでいることはできません。生徒は、先生といる時間よりも自分で勉強する時間の方が圧倒的に長いです。自分で勉強している時間に、細かい修正点に気づいて修正して、この繰り返しで勉強の質は上がっていきます。

自分で考えている生徒は、数学で理解できないところを発見したら別の参考書で解決できます。

自分で考えていない生徒は、なんとなく放置して先に進んでしまいます。

自分の生徒を見ていても、成績が伸びる生徒は常に自分で考えて工夫しているんですよ。例をあげれば、基本的に僕の側で扱う参考書や問題を指定するんですよね。できる生徒っていうのは、その参考書が合わないかもと思ったらちゃんとそのことを伝えてくれる。この辺が良く理解できなくてレベルが合わないと思うので、こっちの参考書やりたいんですけどどうですか?っていってくれる。他にも印象に残っている生徒がいて、効率よく勉強する方法を考えた結果ジムでランニングマシンに乗って歩きながら単語を覚えてきた生徒とか、苦手な分野は独断で類題を解きまくってくるとか。

そういう生徒は壁を超えて成績を伸ばしていく子が多いです。結局はこの能力こそが受験で一番大事なんだろうなと思います。

常に、自分に何が足りないのか、合格までの最短ルートは何かを考えることが凄く大事です。受験とはこの能力を試している試験でもあると思います。

その他のTips

上記してきたことは、基本的に全員の生徒に伝えています。

そのほかにも、生徒の状況に応じて大事なことっていうのはあるんですよね。過去記事にそのようなことは書いてきたので、軽く紹介していきます。

英語の勉強法

基本的な事項(単語や構文の取り方)を覚えたら多読が大事です。その辺りの勉強法をまとめた記事がこちら↓

【大学受験】英語の勉強法

物理の勉強法

物理は勉強のやり方や参考書のチョイスが特に大事な科目な気がします。以下のページにまとめたので読んで見てください。

【大学受験】物理の勉強法

バイタリティを高める

上に色々と勉強のやり方を書いてきましたが、これらを実践するにはエネルギー・バイタリティが必要ですよね。それを身につけるためには栄養やら運動やらこだわるのが必要になることもあります。その辺りをまとめたのが以下の記事です↓

本当に人生を変えるバイタリティを高める7個の秘訣

瞑想で集中力を高める

結局のところ集中力を高めるのが重要で、そのためには「瞑想」がめちゃくちゃ有効。信じられない人もいると思いますが、多くの研究で立証されています。やり方なども簡単にまとめてるのでどうぞ↓

瞑想と脳科学【概要編】

集中力を回復する

勉強してると脳を酷使するので必ず疲れます。「勉強しすぎて死んだ人はいない」って言葉はモチベーションを上げるのによく使われますが、でも疲れるものは疲れるんですよ。そんな時にどんな栄養を取ればいいのか?っていうのを結構丁寧に書いてます↓

集中力が全く続かなかった僕が1日8時間は勉強できるようになった方法まとめ

やる気が出ない時のチェックリスト

やる気が出ない時は何かが不足しています。なにが不足しているのかがわかるチェックリストをまとめました。

やる気が出ない時のチェックリスト

勉強法, 教育

Posted by leems