「分かりやすい授業」を受けても成績が伸びない理由

2019年5月31日

長らく塾講師をしてきて確信したことがある。

もはや「分かりやすい授業」に価値はない。

塾・予備校に通う理由ってなんだ?

塾・予備校に通うのは「成績を伸ばすため」だ。

そのために「分かりやすい授業」は必要なのか?

分かりやすい授業を受けて成績が伸びない生徒たち

東●ハイスクールは、超一流の講師陣を高いお金でヘッドハントして映像授業化することで、誰もがいつでもどこでも最高の授業を受けることを可能にした。

その結果なにが見えてきたか。

皮肉にも「分かりやすい授業を受けても成績は伸びない」ことを浮き彫りにしてしまった、と僕は思う。

僕は現役時代に東●ハイスクールに通っていたからよくわかるが、多くの生徒は成績が伸びない。

今教えている塾にも、現役時に東●に通っていたが全く成績が伸びず浪人したという生徒が多発している。

統計を取ったわけでもないが、東進に通ったから成績が伸びた(東進じゃなければ成績が伸びなかった)って生徒はほぼいないと確信している。

(東進は成績がいい生徒を無料で招き入れる特待制度があるし、そもそもの生徒数が多いので合格実績はすごい)

彼らが受けているのは「日本最高峰の講師による最高に分かりやすい授業」にもかかわらずだ。

ここで気づかないといけないのは、「成績が伸びるために重要なのは分かりやすさではない」ということだ。

分かりやすい授業を受ければ成績が伸びる、という思い込みを捨てる必要がある。

なぜ成績が伸びないのか?

そしたら、どうすれば成績が伸びるか。

成績が伸びない人の共通点は何か。

長らく生徒の勉強と向き合い続けて来た今だからわかるが、結論はシンプルだ。

成績が伸びない人には共通点がある。

難しく考える必要はない。

「勉強したことを忘れるから成績が伸びない」

本当にこの一言に尽きる。

分かりやすい授業を受けて満足した

1週間後、ほとんど覚えていない

という生徒は成績が伸びない。

これだけのことなのだ。

そしてここに「分かりやすい授業」の罠がある。

分かりやすい授業の罠

学習の定着率を上げるシンプルな方法

ここで小休止して、一つ質問する。

「学習したことの定着率を上げる方法は何か?」

ひとつはもちろん復習だ。

分かりやすい授業を受けてもなにしても、復習しなければ忘れる。

伸びない生徒は概して復習が雑だ。

定着率を上げる方法はもうひとつある。

「脳を活動させる」ことだ。

どういうことか?

勉強をするとき、シンドければシンドいほど、定着する

後日より詳しくまとめた記事を書くつもりだが、頭を無理矢理にでも働かせた方が、勉強というのは定着するのだ。

実際、それを立証するような研究が多くなされている。

ジョン・ダンロスキーやリッチ・メイヤーらの研究によれば、マーカーを引いたり、ただ繰り返し読むだけの勉強の効果は薄い。

頭をあまり使わないからだ。

脳というのは苦労した時に変化するらしい。

これについては、最近出版された「Learn better」という本に詳しい。

分かりやすい授業とはなにか

さて、ここで「分かりやすい授業」の話に戻ろう。

分かりやすい授業とはどんな授業か。

それは「頭を働かせない授業」ではないか。

ひとつひとつ、理解に必要な情報を全て先生が提供する。

生徒がシンドイ思いをして考える必要がないのが分かりやすい授業だ。

追求するべきは「分かりやすさ」ではなく「成績をいかに伸ばすか」だ。

そう考えると、分かりやすいだけの授業に価値はない

一旦補足

ここでいろいろと補っておく。

東進を槍玉に挙げたが、全否定するつもりもない。

講師も一流なだけあって、相応の姿勢で臨めば得られるものはとても多いはずだ。

大事なのはそれをいかに定着させるかであって、東進で成績が伸びないのを東進のせいにするのは違う。

ただ、それでも僕は東進や多くの塾・予備校のやり方が合理的とは思っていない。

それどころか「授業」というシステム自体に大きな疑問を持っている。

その理由はいくつかあるが、まず、参考書やった方が様々な点で効率がいいことがある。

個別指導やかなりの少人数授業であれば、講師が生徒に与えられるものはものすごく大きい。講師の価値は、生徒のモチベーションを上げることや、勉強の方向性を正すことができることにある。個別や少人数であれば、密に接することでこれが実現できる。

しかし、映像授業や集団授業では、これらのメリットはほとんど一切生まれない。

そうであればむしろ参考書に向かい合って、頭を働かせた方がいい。

じゃあどう勉強すればいいかを簡単にまとめる

分かりやすい授業を盲信してはいけないということは書いたが、じゃあどう勉強をすればいいのかがきになるところだと思う。

この記事のテーマから離れるので詳しくは別記事(後日)にまとめるが、ここでもざっくり書いておく。

いろいろ書きたいことはあるがあえて2点に絞ろう。

1つ目は徹底的に頭を使いきるということだ。

とは言っても、どう頭を使えばいいのかわからないかもしれない。

簡単な方法は「なにも見ずに説明してみること」だ。

例えば日本史で弥生時代について勉強したとする。

そこでやるべきことはなにも見ずに弥生時代についての授業をしてみることだ。

「弥生時代の特徴は稲作と金属器の使用だ。稲作は縄文時代の終わり頃にもみられたが、弥生時代には田植えが始まって・・・」

と言った具合に説明する。

これは結構シンドイ。

だが、上記したようにシンドイからこそ定着する。

1度やってみればわかる。

もうひとつは徹底的に復習することだ。

耳にタコができるほど聞いただろうけど、結局復習するかどうかだ。

1度勉強したことを全て覚えてさえいられれば成績なんて簡単に伸びる。

100勉強したことを100忘れるから成績が伸びない。

受験はシンプルだ。

勉強の半分は復習だと思った方がいい。

まとめ

成績が伸びるための本質は「分かりやすさ」などではない。

どれだけ定着するか、こそが本質だ。

そのためには「分かりやすいだけの授業」不要どころか害にすらなりうる。

そうではなく、徹底的に自分で脳を働かせることで学習の定着率を高めることができる。

さて、試しにこの記事で僕が伝えたかったことを、なにも見ずに説明してみてほしい。

結構大変じゃないだろうか。

完璧に説明するためには記事を読み直す必要もあるかもしれない。

普段の勉強でそこまですることで、学習の定着率が飛躍的に高まる。

 

こちらもどうぞ

自分がこのまま勉強して受かるか確認する方法

予備校?個別塾?宅浪?塾講師が浪人生の塾選びについて考えた

集中力が全く続かなかった僕が1日8時間は勉強できるようになった方法

本当に人生を変えるバイタリティを高める7個の秘訣