授業か独学か、塾講師がつらつら考えて見た

授業がいいのか独学がいいのかっていうのはよく話題になるテーマですが、結局のところどっちがいいんだろうか。僕は以前は「圧倒的に独学」派だったのだけど、塾講師として教えていると必ずしもそうとは限らないのではないか、と考えている。

3部構成として、1部では以前は独学がいいと思っていた理由、2部では授業の利点について考え直した理由、3部で結論としたい。

 

1部:独学が授業よりもいいと考えていた理由

まず、「分かりやすさ」という観点で見たときに決して授業が参考書に勝るということはない。まして今の参考書は非常に分かりやすく書かれたものが多い。それに、授業は自分のレベルまで下がってくれない。平均的なレベルで教えざるを得ないのだ。だから、授業の方が分かりやすいという理屈は成り立たないと思っている。

むしろ弊害でさえあるのは、授業は「やったつもり」になりがちなのだ。授業を受けたらそれで終わりということになりやすい。その結果復習がおろそかになることも考えられる。

もしも授業が優れているのであれば、●進ハイスクールの映像授業を山ほど受けて大学受験に全落ちして僕の塾に来る大量の生徒たちはどう説明すればいいのか。

勉強において重要なのは「何を理解したか」ではなく「どれだけ定着したか」だ。授業がサポートするのは「理解」だけであり、本当に大事な「定着したか」のサポートはない。であれば、自分で理解して定着まで行う独学の方が安上がりだし、自分のペースで進められるから良い。多くの授業を行う人々は「分かりやすさ」を追求するが「力をつけること」がないがしろになっているケースが多いのではないか。

 

以前はこのように考えていて、独学の方が優れていると考えていた。

間違ってはいないと思う。だが実際どうだろうか。塾講師として働き始めてからこの考え方も変わってきた。

 

2部:授業の利点

上で独学の利点を挙げたが、これは結局のところ「できる生徒限定」である。勉強が嫌いな生徒は独学では捗らない。初学者は何から手をつけたらいいのか分からない。理解が苦手な生徒は参考書を読んでも理解できない。このような生徒には独学は向いていないと言えるだろう。

また、「分かりやすさよりも身についたかが大事」と書いたが、多くの生徒は自主的に「身につける」ところまでやることはない。そんなにストイックじゃないのだ。となれば、外部からの強制力などが必要になって来る。

 

授業の利点を考えるならば、「塾講師の視点で考える」と良いだろう。

つまり、目の前に勉強が苦手な生徒がいるとする。このとき、この生徒に独学を進めるのは最善策だと言えるだろうか?

おそらくそうではない。勉強が苦手な生徒に参考書を渡したところで完璧にすることは不可能に近い。

逆に、授業でその生徒を受け持つとなれば、様々な手を打つことが可能だ。つまり、授業はテイラーメイド化が可能なわけだ。何人もの生徒を見てきた、できる塾講師であれば、その生徒に何が足りないのかは割と早い段階でわかる。復習が足りないのか、やっている勉強のレベルがあっていないのかなどだ。これは自分で判断するのは相当難しい。効率よく成績を上げるのであれば、先生の側が生徒にアドバイスをすることはやはり有用だと言えると思う。

生徒が一度やったことを覚えきれていないのであれば、強制的に復習をクセづけすることも可能だ。理解が追いつかないところがあれば補修することも可能だ。勉強がどうしても苦手な生徒なら、なんとか乗り切るための戦略を立てることもできる。もちろんこれらが奏功するとは限らない。だが、このように手を打っても成績を伸ばせなかったとしたら、独学をさせたとしても結果は見えている。

 

つまり、一流講師によるテイラーメイド化が可能な点に授業の利点はある

多くの生徒は「自分はちゃんと勉強できている」と思っているが、塾講師の僕から見て、初めから良い勉強ができている生徒は5%にも満たない。であれば、授業でプロの目を挟むことは有効だと言えるだろう。

 

ここまで読んできて思った方もいるだろうが、映像授業ははっきり言ってなんの利点もないと思っている。別に使いたければ使ってもいいが、参考書よりも優っている映像授業など稀だと思っていい。画面越しに、録画された映像を見て集中できる生徒も稀だろうし。同じ理由で大人数の授業も無意味だ。モチベーションが上がるというなら受けてもいいだろうが、得られる効果は参考書と変わらない。なのに値段はバカ高い。参考書なら2000円で住むところに数万円が飛ぶ。

意味のある授業は、個別または少人数(せいぜい10人程度だろうか)の授業だ。それに、良い講師限定という条件付きだ。

いい講師の見つけ方ははっきり言って分からない。いろいろな塾を体験してしっくり来る先生を見つけることぐらいしかできないんじゃないだろうか。ただ、授業だけして終わりって言うようだといい先生とは言えないだろう。授業中にせよそれ以外の時間にせよ、生徒に応じて手を打ってくれる様子がある先生を探すといいんじゃなかろうか。

少し話が逸れた。結論を書く。

 

3部:結論

結論から言えば、もしあなたができる生徒であれば独学が最善手となる可能性が高い。独学で好きなペースでガンガン進めていけば良い。

そうでないならば、個別または少人数で、いい講師の授業を受けるのがいいかもしれない。ただしいい講師を見つけるのはなかなか大変だろう。

塾講師をやっていると、この生徒はここに来なければずっと成績の伸びない勉強をし続けたんだろうかと言う生徒も多い。塾講師の目を通せば色々な手を打てることはよくある。この点で、授業にはそれなりに利点があると言える。

つまり、映像授業は無意味だと思っている。

 

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